笹原の特徴あるまちづくりは縄文時代から始まっています。
笹原の発祥は字の通り笹の原。5千年前の縄文の時代から狩猟の場であり、数多くの遺跡が残ります。
1645年(江戸時代)に笹原新田が開発されました。笹原のはじまりです。
笹原のこれまでを知るキーワード
①9姓11人の侍の移住と開拓
1645年、高島藩の役人によって集められた11人の武士たちによって計画的に土地開発がされました。今も古民家が残る笹原の景観はこのころの地割りから築かれてきたのです。武士は苗字を持っており、読み書きができました。今も笹原に残る9姓の苗字のうち8姓には、みな13代にわたる家系図があり、笹原の歴史は事細かに記して残されています。
②笹原の心を支えてきた信仰の力
厳しい自然環境の中で暮らしを切り開くために、人々は信仰で結束してきました。
新田開発の守り神「山の神」村の産土神「鹿狩神社」。
各姓の守護神「祝神」。
燃えやすい茅葺の家を火事から守る「勝軍地蔵」(珍しい極彩色です)。
道には馬の無事息災を祈る「馬頭観世音」奥蓼科へ湯治に向かう人々を守る「三十三体の観音像」など、笹原を歩けば沢山の護り神に会うことができます。
③教育の力と起業家の輩出
笹原は諏訪地方きっての教育集落です。読み書きのできる武士によって開発された笹原には、まちづくりの記録が詳細に残っています。江戸時代の寺子屋から脈々と続く教育の歴史は、多くの起業家を輩出し多くの産業の発達を促しました。その種類、養蚕、製糸、寒天工場、凍み豆腐製造、木材・石材業、旅館、輸送など。教育集落の遺伝子は現在ユニークな「野あそび保育」で子どもを育む保育園の設立にもつながっています。
④古民家と蔵と鏝絵(こてえ)
江戸時代の区割りが残されているため、再開発を逃れ、古民家と蔵のまちなみが残っています。蔵についている家紋で姓がわかります。笹原は蔵と鏝絵(漆喰とこてで作られる立体の絵)の名勝地。96の蔵と21の鏝絵を見ることができ、施主の願いや左官の感謝の気持ちを読み解くことができます。また蔵の壁面には歴史の痕あとも。
⑤住まいの知恵
寒さの厳しい冬を暮らすためのさまざまな知恵。
地下収納「むろ」では食材を凍結させずに保存できます。雪が積もっても移動できるよう庭を通過できる「臨家への階段」や、雪を落としたり雪解けの水を流しやすくするため茅葺で急こう配の屋根が多いのも特徴です。
笹原の古民家の屋根の形から、その家の施主の出身地(親村)がわかります。
⑥高冷地の食の知恵
標高1100m以上の暮らし環境で、地産のものを受け継いで食べ繋いできました。その歴史は縄文時代から!土器から「えごま」や「鬼ぐるみ」が食されていたことが分かっています。極寒の冬は「凍み大根」や「凍み豆腐」といった天然のフリーズドライ保存食を作るのにうってつけ。また笹原では、高冷地でしか育たないお米「ゆめしなの」や注目の野菜「食用ほおずき」など稀少農産物を生産することができ、これらの食の知恵がいまに恵をもたらしてくれています。
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⑦3つの水の恵み
少ない水量を活用するため、 農業用水・水道水・いけす用水の3つの水を利用してきました。
地下水路で臨家と水を共有する「いけす(池)」は住民同士の信頼関係で成り立つ驚きの配水システムです。 食器を洗った食べかすは食糧となる鯉や鮒の餌となりました。
また、笹原の飲料水は昭和32年に整備された区営の笹原簡易水道によってもたらされています。井戸水と湧き水を配水しなるべく消毒薬を加えない、日本一のおいしい水として区民の誇りとなっています。
⑧農業用水とため池
東山魁夷の絵画で有名な「御射鹿池」が、笹原の稲作を支えるために作られたため池だとご存知でしたか。
水不足への対処として1760年に「北ノ沢堰 」、稲作には低すぎる水温を和らげるため池として「御射鹿池(1933)」と「笹原ため池(1956)」を完成させました。
農業用水はまちを幾筋にも流れ、現在も「つけ川」が残り、集落のいたるところで清流の音がしています。
⑨奥蓼科温泉郷への旅の入口
天然記念物「チャツボミゴケ」の生息する酸性の川「渋川」。川沿いに建つ渋御殿湯、渋辰野館、明治温泉の三館の歴史は古く、神代の時代から人々が湯治に訪れたと伝えられます。その奥蓼科温泉郷への入口が笹原集落。湯治の人々を見守る三十三体の観音の「一番」があるのが笹原です。かつては旅館があり、輸送のために一家に一頭の馬が飼われて、戸籍簿ならぬ馬籍簿が残っています。
まだまだお伝えしたい、笹原のこれまで
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